男たちは体を目的にして少女たちに近づき、少女たちはそれを知っていながらも男たちにすがる。それは帰るところを失い、生きていくために必要であるという状況のせいかもしれないし、また遊ぶ金欲しさであるのかもしれない。しかし確かに、そのさなかにいる彼女たちにとってはその方法以外にはありえなかった……。
優秀作品選評
やられた気持ちでいっぱいだ。
とにかくおもしろい。リアリティうんぬんを言い出せば、欠点は出てくるだろう。だが、そんなマイナスを覆すだけのおもしろさがある。
実は作者が女性だと勘違いして読んでいた編集者がいた。そのことが、この作品のすばらしさを証明している。
タイトルの通り、性描写も出てくる。だが、この作者がいいのは、男よりも女、大人よりも子供、という視点をしっかり持っていることだ。それが、すべての表現を肯定的に評価する原因になっている。
たとえば、主人公の女子中学生から見たセックス描写がきわめて単調。でも、そう描かざるを得ない設定になっている。そういう目配せもよく出来ている。
初めての10代の受賞者が、こんなインパクトの強い、まさにゼロ年代を代表するような、すばらしい作品を引っ提げてきてくれたことに感謝する。
文芸X出版部長 蓬田勝